「ん? ユイの恋バナ〜」

「……へぇ。誰?」

「誰っていうか、そもそも好きじゃ…「高校生だよ」

「はあ!?」

びくっ
思わず肩を震わせる。

私が話してるのにそれに重ねてきたなっちゃんにびっくりだけど、それ以上に大きな声を出した理央くんにびっくりした。

「違うってば。ただ、話しかけられただけ」

「な、なんだ。そうだよな」

ハハハ、と乾いた笑みを浮かべ自己完結形で話すと彼は友達に呼ばれ、私のもとを離れた。

「ふーん……。雛形もねぇ」

雛形理央。
なっちゃんは、名字呼びが基本なのでそう呼んで、大して興味無さそうに呟いた。