「えーっと、どっちかな…」

家を出て、早々に方向に困るユウ
キョロキョロ見回したが、特に看板らしき物は見当たらない

「(そりゃそーだよね…看板、どの辺にあるんだろ)
 レーヌ通りの看板、出てきてくれないかな…」

困ったユウは、思わずつぶやく
まぁ、困っていても仕方ないので、ルイにでも聞こうと思案していると
いきなり、目の前に光が集まった

「ぇ?!な、何?!」

いきなりの事に目を閉じ、光が収まるのを待つ
光が収まるのを感じて、目を開けると
そこには、茶色い木の板が一枚浮かんでいた

「木の板?…いや…これって…」

その木の板をよく見てみると文字が書いてあり、
その文字の下には矢印もついている

「レーヌ…通り…って、まさか…コレが看板?!」

確かに看板が来てくれたら良いのに…と願った
でも、それはあくまで願いであって
それが実現する事を想定などしていなかった
そもそも、ユウの中で看板がやってくる…
という発想がそもそも無かったのだから、当たり前なのだが…

「ライナが言ってた、看板があるから大丈夫っていうのは…
 看板が自分から来てくれるから大丈夫って事なのか…」

ライナが大丈夫と言い切っていた理由が今分かった