-真帆side-

悠って、何であんなに意地悪なの!?もう少し、優しくしてくれてもいいのに…。

「あっ……。」

悠がいきなりとまった。

「悠なんなのよ!って…。」

そこには、1人見慣れた、男子生徒が立っていた。

「「瞬兄!!??」」

「ん…?おう!!悠と真帆じゃんか!」

「なんで、瞬兄がこの学校にいんの?」

「うんうん。何で!?」

彼は、三浦瞬(みうらしゅん)。通称“瞬間兄”。瞬兄は、2歳上で私のイトコ。私が小さい頃、本当のお兄ちゃんみたいに遊んでくれたっけ…。でも、お互いに学年が上がるごとにちらっと会話するだけになり、遂に、瞬兄が中学生になると会うことが、なくなったの…。