両親は、僕らに賛成か反対かのどちらかを求めました

切り出された時こそ、多少動揺しましたが、僕の答えは既に出ていました

それは『両親の好きにしたらいい』という答えです
両親の求めていた答えにはなってはいませんが、僕にはこれしか無かったんです

両親には、別れて欲しく無かったのですが、一緒にいて苦痛に思う人と一緒にもいて欲しくなかったのです
そして、結婚と離婚はあくまで二人の問題であって
僕ら子どもの立ち入る問題では無いと考えたからです

僕らが無理に、繋ぎとめたら、歪が生じてしまうでしょう
だから、僕は両親の意志を優先にしたんです

そして、僕はこの時、もう一つ大事な用事があったのです
それは…友達と遊ぶ約束をしていたのです
なので、一刻も早く話をつけて家を出なければならなかったのです

僕は、驚く父親を見ながら『友達と遊ぶから、もうえぇ?』と言いました
父親は何も言いませんっでしたが、母親から許可が出たので、さっさと遊びに出かけました
薄情かもしれませんが、僕がこれ以上口出しすることでは無いですし、僕にも用事があるんです

妹と弟が、その後何を言ったかは知りません