「は!?マジかよ、俺ら昇降口じゃん!」
「別に良くない?
どうせやること無いし。」
最初の声の主は、さっきの和真。
2番目の声は、幼稚園から一緒の友達、永山おと。
そういえば私、この2人と同じ班じゃん!
ってことは昇降口か…。
「いや、昇降口は絶対ヤバイって!」
「え~?何が?」
「だって1年と親が来るからめちゃくちゃ念入りにやらされるかも?」
「あ、確かに!」
2人の会話を聞きながら、
そっか、私たちが帰った後、入学式やるのか…っていうかその為の清掃か。
なんて思考を巡らせる。
にしても、おとは良い子だし昔から仲良いけど、男子と話すときだけ声が高くなるよな…。
他の女子にもけっこう言われてた気がする。
まあ、相手は和真だし、なんの得があるのかは知らないけど。