【慎Side】 ガララ…パタン。 「ふー…」 歩美の病室から出た俺は溜め息を吐き出したあと、声を押し殺して笑う。 「くくっ…」 ――――――あのとき、 優を階段から落としたとき、あいつに見られてどうなるかと思ったけど… やっぱり歩美は優に無理矢理付き合わされてただけなんだ。 記憶を無くしたとたん、俺にゾッコンだな。 「ふはっ――――」 次の計画実行に移るか―――