♪〜♪〜♪


携帯が鳴った。


「はい?」


『空?今どこいんの?』


お兄ちゃんの声だった。


「えっと…墓地…」


『墓地ぃ!?…樹のか…ほらもう遅いから帰ってこい』


「うん」


あたしは電話をきった。


まだ暗くはならない時間なのに…


お兄ちゃんは心配性だ。


樹と付き合った当初の時もそうだった。


思い出したらつい笑顔がこぼれる。


帰ろう。


「樹、じゃあね…」