「あれ?お姉ちゃん旅行?」
いつの間にか薄暗い路地を歩いていて
酔っ払い2人があたしを挟むように立っていた。
「えーっと」
「困ってるならお兄さんたちが教えてあげるよ?」
そう言ってあたしの肩に手を回した。
相当酔ってる?酒臭い!
「だ、大丈夫です!」
プイとそっぽを向いても離れようとしない。
「えー遊ぼうよー」
「い、急いでるんで!」
もう、怖いよ…
東京はこんな人たちばからなの?
ぎゅっと目をつぶったとき
「あ、ちょっと!俺の彼女です!離してくださいよ!」
また違う男の人の声が聞こえた。
「え、彼氏?」
「そうですそうです!ごめんなー迎え遅くなっちゃったな?」
そう言って彼はあたしの腕を握った。
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