「あれ?」



あたしじゃないとは思いつつ振り返る。



「あ…」

彼だ。
彼は嬉しそうに笑ってあたしのそばに来た。





「俺のこと覚えてる?」

覚えてるよ。
ずっと、また会えないかと考えてた。

「この前はありがとうございました」

ペコっと頭を下げて上げると気付いた。



彼も似たようなスーツを着ている。
社会人っていう風貌ではないから…



「「入学式?」」



お互い同じことを思っていたのか声がハモって
見つめあって笑った。





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