「変わるのは、形だけなのよね。想いの本質は変わらないの。」
こう言える女性と人生を共に歩いてこれたぼくは、なんて幸せなのだろう。
「そう、ずっと変わっていないよ。いや、強くなっていく一方だね。」

妻はぼくを見てにっこりと笑う。
その瞳は、ぼくが恋におちた50年前のあの日以上に、ぼくを魅了する輝きに満ちている。