「呼べたらキスしてやるよ」


………………。
ナニイッテルノ…。


「雫、呼んでみろよ」

真剣な表情…。

顔が熱くなって
目の前の姿が霞む…。



視線を反らしたら
頬を伝う一筋の線。

なんで、涙なんかがっ…

名前を呼ぶだけじゃない…
難しい事じゃないはずなのに


呼んだらきっと
押さえられなくなる…。
この認めたくない感情が
止まらなくなる…。


「雫…」

そっと頭に置かれた手。

自然と口にしてた…

「…一平。」