莉那が、笑って言った


「斉藤って誰!?」
「あたしの元教師!先生死んじゃった」
「なんだ、教師か」

凪はホッとしたのか、テキストに目を戻した


「電車が参ります、黄色い線から離れてください」


アナウンサーの声であたしたちは動きだす


「凪っ凪っ!電車来るよ」
「おっ、もうそんな時間か?」


凪が、カバンにテキストをしまって、動き出した


あたしもそのあとを追って電車に乗った


運がよく、4人がけの座るところに座れた


「すわれたぁ~」
「よかったよかった」


あたしと莉那は、30分なる電車での移動で問題を出し合った


「咲希これは?」
「これは、こ―して子―してここに代入して・・・・・」


莉那に聞かれた問題の解き方を教えていた


「そっか!こうなるんだ!!」


莉那は納得したのか、満足そうな顔をしてまたテキストに目を戻した


凪は必死に見直しをしている


「凪頑張って!」


凪にエールを送るため、あたしはこっそり凪の頬にキスをした


凪がこっちを向いて微笑んでまたテキストに目を向けた