「桜庭がね、言ってくれたんだ。」


“お前はそんなに焦って何がしたいんだ!人はみんな違うんだぞ!そんなに焦る必要はないんだよ”


あの言葉に、救われた


どんなに周りが『かっこいい』や『好き~』って言って居てももうあせらなくなった


あたしはあたしなりにゆっくりコイをしていこうって決めたんだ


「その相手は・・・桜庭がいいって思ったの」


桜庭がいい。桜庭じゃなくちゃいや


「あたしは桜庭以外好きにはならないかもしれない。一生桜庭と会えなくても・・・」


どんなに逢いたくても、3年間逢えなかった


「笑っちゃうかもしれないけど、これが神様が決めたあたしの運命なのかもしれない」


クラスの女子や、桜庭と一緒の小学校だった人は逢えたって笑ってた


でも、あたし一度も逢えないの・・・



「何でかなぁ?あたし、あっちゃいけないのかなぁ?」


あたしの眼から涙がこぼれおちる


拭っても拭っても、涙が途切れることはなかった


「いつかは逢えるよ。藤原の思いは本物だろ?」


・・・本物?