「きょうはありがとな!もう手伝わされんなよ。気―付けて帰れ」


先生があたしに手を振った


あたしも手を振って別れた


校門を出る時、横からすっと誰かが出てきた


「・・・南波」
「ごめん、待ってるのは悪いと思ったんだけど、こーでもしないとお前俺と話さねーだろ?」


そんなことないのに、あたし、なん場としゃべりたいよ?


「ごめんな」
「謝らないでいいよ。あたしが悪かったんだし」


でも、悪いって思ってても顔見れない


「悪いって思ってるならどうして顔見ないんだ?」
「・・・ごめん。でも、分かってるの」


分かってる。顔見ないと怪しまれることぐらい


「あたし後悔してるの」
「後悔?」
「あの時、なんで桜庭に告白しなかったんだろうって」


あたしが話し始めると、南波は黙ってあたしの話を聞いていた


「ちょっと長くなりそうだから、そこの公園で話さない?」


あたしの問いに南波は黙ってついてきた