「ねぇさき、あたし思うの」


莉那がゆっくりと話し始めた


「どうしてそんなに責任感を感じるの?咲希だけが悪いんじゃないんだよ?もちろん凪君でもない。本当は、どっちも悪くないんだよ。ちゃんと、ちゃんとね話し合えない恋人は絶対続かない。咲希が凪君を傷つけてるって思ってても、凪君はそうじゃないかもしれないよ?話し合わなきゃやっぱりわかんないんだよね。あたしもね、裕生君とちゃんと話し合いたいって思うよ。あっまだ付き合ってないんだけどね!」


莉那は顔を赤くしながら笑った


やっぱり莉那は恋する乙女なんだなって思った


あたしは、恋する気持ちを今忘れてたのかもしれない


「あたし・・・凪への好きって気持ちが薄れてきてた」


こんなに早く気持ちが薄れるなんて


なんで薄れてたんだろう


あたし、あんなに6年間も凪を思い続けてたのに


なんで、なんでなんでなんで!?


「あたし、大好きだったはずなのに」


ショックすぎて、あたしは頭を抱えた


「咲希っ!いま咲希が自分を見失ったら、もっと凪君を傷つけることになるのよ!?」


もっと・・・傷つける


自分を見失う・・・


「そんなのやだ!あたし、あたしは凪を幸せにしてあげたい」
「それなら、凪君を信じて今は彼を待ち続けてみよう?」


待つ?