「咲希、キスしていい?」


凪の言葉に、あたしは目を閉じた


凪のキス、真琴君のキスを・・・消してくれるかもしれない


いまだに消えないあのキスの感触


気持ち悪い・・・


でも、凪のキスは気持ち悪いなんて思わなかった


だって、世界で一番大好きな人のキスだもん


ねぇ今あたし幸せだよね?


幸せをかみしめていいんだよね


触れるだけのキスじゃ物足りなくて、あたしは凪の首に手を巻き付けた


もっとしてとでも言うように・・・


初めて、凪とディープキスをした


凪の下は暖かくて、ぬるぬるしてた


「・・・ん」


苦しくて、声が出る


小2から声を出しているから、この声に別に違和感は感じなかった


でも、いつもより、あたしの声が高く出た気がした