「たぶん、恋をするとそういう顔になるんだよ。ほらっ、恋してる女の子って可愛いでしょ?」


ふふっと笑った


「そーだな、恋してる女の子は一生懸命だよな。男はそういう女に惚れたりするんだよなぁ複雑だな」


今度は近藤君がははっと笑った


「あたしね、彼氏いるのに未だに男心が分かんないんだぁ」

「男心は単純だよ。彼女が嬉しいと自分も嬉しいし、彼女が悲しい顔してたら自分の悲しいんだよ」


そんなもんなのかな?


「共通することを好むんだ。男は・・・」
「へ・・へぇ・・・」
「女にとったらうっとおしいかもしれないけどね」
「そっそんなことないよ!女だって嬉しいよ!」


この時の近藤君はすごく悲しそうだった


「いいじゃん、理穂毎日のように近藤君に会いに来てくれるじゃん。嬉しいんじゃないの?」



あたしの問いに近藤君は『嬉しいよ』と悲しい笑顔を作った


「じゃ―出席番号38番!藤原これ答えてみろ」
「え゙っ!あたし!?」
「お前以外誰がいんだよ」


いきなり言われても・・・


まだやってないよぉ・・・


そんな時、後ろからトントンと背中を叩かれた


後ろの席の人があたしに答えを教えてくれたんだ


問題に答えて、席に座った


後ろに振り返って『ありがとう』と言ってまた前を向いた