あたしは、2人にお世話になりながら暮らしていくの?


もし、2人の子供ができたら・・・あたしは本当に存在がなくなる


そんなんだったら・・・お兄ちゃんの負担にはなりたくない


あたしは、この家にいちゃいけないよね


こんなに早く、婚約者の人が来るなんて思ってなかった


2人で楽しく喋ってるのを見ながらあたしは苦笑いしてた


莉那はそんなあたしを気遣って『着替えてきてもいいですか?』と言った


「いいよ。ご飯今すぐ作るからね」


お兄ちゃんの了解を得て莉那はあたしの腕を引っ張って、廊下に連れ出した


「咲希どうしたの?もしかして、婚約者と一緒にすむのいや?」
「莉那ごめん。あたし、この家出てくかも知んない」


莉那の顔が固まった


真っ正面に立って、莉那に直接そ―言った


「莉那一度家に帰りな?ご両親心配してるよ?」
「でも・・・っ」
「ちゃんと向き合わなきゃ話は進まないよ?」


向き合うのは、いいことだと思う


あたし、この前までママと真っ正面に向きあって話しすることなんかなかった


話しあって分かることもあるし、話しあっても分からないことがある


それは当然。でも向き合う前に、ダメになっちゃだめ・・・