僕の気持ちを知らないまま、彼女の愛情表現は段々と加速していった。

愛らしいものを撫でるかのように優しく僕に触れ、撫で、舐めた。

できる限り傷がつかないようにタオルの上に僕を置くようになり、夜は水の中に僕を沈めた。

時々お風呂に入れられ、洗われた。

聞こえていないのに、何かを僕に話しかけるようになった。


舐める回数が増えた。


最初は恐る恐るだったのに、今では遠慮なく、僕をくまなく嘗め回した。

時には優しく、口付けをするようになった。

そのたびに僕の空洞になった右目がぞわりと疼く。

そうしてひとしきり愛でた後、僕のことを熱っぽく見つめるのだった。