家に帰ると、机の上に僕を置き、ノートを広げ、授業の復習をする。

どうやら真面目な一面もあるようだった。

ノートには女の子らしい、丸っこい字が並んでいる。

たまに芸術的な落書きがノートの隅っこに描かれていて、僕はそれを眺めくすくすと笑う。


夜になると彼女は僕をいじって遊ぶ。

転がしてみたり、じろじろと眺め回してみたりする。

飽きる様子がまるでないのが、僕には不思議だ。

そして最後には必ず、恐る恐ると言った様子で、僕のことを舐めるのだった。

そのたび僕はぞわりとするのだが、それが彼女の愛情表現なのだと思うと、自然と受け入れられた。