ハンカチが取り除かれたのは、夜の九時を過ぎた頃だった。

突然光が右目に差し込んできて、僕は思わず瞼を閉じる。

恐る恐る右目を開くと、そこには僕を連れ去った少女の姿があった。

どうやらお風呂上りらしく、肩にはタオルがかけられていた。

なんだかいけないようなものを見ている気がして、視線を逸らそうとするが、目玉は動かせない。