「おかえり…魅柚」

「やっと…だな」

「魅柚…」

笑顔で迎えてくれるけど

あたしは…

笑顔になれない

「ごめん」

「ぇ??」

「帰っていいよ」

「は??」

「ちょっと…ごめん」

気持ち悪くて

トイレに駆け込む。

何も食べていなくて

何も吐けないのに。

気持ち悪さだけは襲ってくる。

「おまえ…吐くもんねぇじゃん」

そう瑠貴唖さんが言う。

「大丈夫だから」

胸を抑えながら

瑠貴唖さんに言う。