「千紗‼‼」

「もぅ…苦しむ魅柚は…

見たくなかったのにっ…」

小さいころから

あたし達3人は一緒で。

魅柚の過去も知ってる。

親に捨てられた魅柚は

ずっとずっとあたし達と一緒だった。

「親友だって思ってたのに‼‼

もう連絡だって取れなくなって。

これじゃあたしたちだって、

魅柚の親と同じじゃん‼‼」

こうやって魅柚を

長い間1人にしておくのは

魅柚の親と同じことしてる、

ってあたしは思う。

「学校だってやめちゃってさ‼‼

家にだって帰ってなくて。

魅柚の地元じゃ、魅柚がヤンキーになったって噂が絶えないんだよ‼」

「…」

いつの間にかお兄ちゃんも

涙を流して泣いていた。