「あたしと会ってから空海は…
辛い??」
「辛い。すっげぇ辛い」
それなら…
あたしが空海の前に
現れなきゃいいんだ。
「そんなに辛いんなら
あたしが空海の前から消える」
「は??」
「空海は、お客さんを
幸せにしてあげなきゃいけないの。
だけどあたしのせいで、こんな風に
なっちゃうなら、
あたしもう、この街来ないよ」
「何言ってんだよ‼‼」
空海は
ふざけんなとでも言いたいような顔で
あたしを見る。
「せっかくあたしが、千紗と瑠貴唖さん以外に、
心開ける人会えたって思ったのに。
あたしがいるせいで、空海傷つけてるんならさ。
あたしが消えるから。」