「魅柚ちゃん‼‼」

「え??」

ちょうど千紗の家を出て、

ちょっとした道に入った時。

空海の声が後ろから聞こえた。

「なんで…」

「やっぱ危ないしさ‼‼」

そう言ってあたしの手を取る。

「え…そんな。

迷惑だし‼‼」

「俺ん家、こっから近いし‼‼

魅柚ちゃん家も近いんだろ??」

あ…

やばい。

さっき嘘ついたんだ。

「あの…実は。

あたし隣町なんで。住んでるの。

しかもあっちの駅から20分ぐらいあるんで…」

「え??マジ??」

「だから、ホント…っえ??」

なぜかいきなり抱き締められる。