亮介くんが声をあげた。





「俺……早瀬の携帯、持ったままだ……」






ほら、と携帯を見せる。





確かに黎の携帯だ。




ショッキングピンクでキティちゃんのストラップがついている。






「やべ~…完全に忘れてた……」





「黎、今、どこにいるの?」





「え?…多分…保健室…」





「じゃあ、今から行こうよ」





あたしはそう提案した。





「あぁ。そうだな」





そう答えた亮介くんと手を繋いで、保健室へ向かった。





綾side end.