思わず初対面の相手に、ひた隠しにしている心情を吐露してしまった。不思議なもので、ふと気づくと、自分を監視していた者に気を許していたのだ。
「……ま、ええわ。俺は監察方の山崎烝や。今日から一緒に監察方、よろしゅうな、光」
「こちらこそ宜しくお願いします」
光がそう言うと、山崎は黒装束の上からでもはっきりと分かるくらいに、にっこりと笑った。
屈託のない笑顔が、光の警戒心を薄れさせてしまう。しかし、それが演技かもしれないのに、それに釣られた光も心からそっと微笑んだ。
「光、沖田さんに勝ったんやて?」
「そうなんですよ! 僕、初めて負けちゃいました。強そうに見えないのに、気付いたら負けてましたよ。
……井岡さん、無敵の流派らしくて」
沖田が興奮した口振りで、山崎に熱弁を振るう。すると山崎の目が大きく見開かれた。
「無敵……。
やっぱりまさか……乱走剣華二刀流……?」
「……ま、ええわ。俺は監察方の山崎烝や。今日から一緒に監察方、よろしゅうな、光」
「こちらこそ宜しくお願いします」
光がそう言うと、山崎は黒装束の上からでもはっきりと分かるくらいに、にっこりと笑った。
屈託のない笑顔が、光の警戒心を薄れさせてしまう。しかし、それが演技かもしれないのに、それに釣られた光も心からそっと微笑んだ。
「光、沖田さんに勝ったんやて?」
「そうなんですよ! 僕、初めて負けちゃいました。強そうに見えないのに、気付いたら負けてましたよ。
……井岡さん、無敵の流派らしくて」
沖田が興奮した口振りで、山崎に熱弁を振るう。すると山崎の目が大きく見開かれた。
「無敵……。
やっぱりまさか……乱走剣華二刀流……?」