――嘘だ。躊躇いがないわけがない。斬る前も斬った後も躊躇いと後悔するじゃないか。



手のひらを忌々しげにじっと眺める。そこには、べっとりと乾きかけの血液が付いているかのように、手を洗いたい衝動に襲われた。



ふぅ……、とため息を付いた山崎は、光の心臓が飛び跳ねるほどの言葉を発した。



















   ....
「――あの世界に帰りたいんか?」


















ドクン、と動悸が襲う。



    .....
まるで白黒テレビのように、脳裏に映像が映った。そこには、西洋の海兵のような服を着て、ひだがついた腰巻きをつけている光が映っている。


――セーラー服だ。