「里桜、お前……―――」




言葉を紡ごうとした矢先、携帯電話が鳴り響いた


…奈々からか


電話には出ず話しを続け様としたが、里桜はシートベルトを外し車から下りた


顔を曇らせつつ何処か寂し気な表情も垣間見える




「…里―――」


「蓮也、今日は有難う。とっても楽しかった。じゃあ、またね」




俺の言葉を掻き消す里桜の声


こんな事今まであったか?


俺の知ってる限りではないな。