「あぁ、忘れ物。」
それにしても…俺様フキゲンなのかな?
眉間にしわが…
「そ、そうなんだぁ~。三宅くんも忘れ物するんだね…」
「三宅じゃなくて、下の名前でいいよ。」
今まで私に向けてた視線をずらして、いきなり俺様はいった。
「へ?」
いきなりの出来事すぎて…
でもよくみると、耳が赤い。
もしかして…照れてるの?
「じ、じゃあ…大河くん…?」
「お、おう。」
私が名前を呼ぶと、赤かった耳がさらに赤くなる。
か、可愛い。
不覚にもキュンとしてしまった。
「大河くん、てっきりこわい人かと思ってた。でも、案外可愛いんだね♪」
「なっ!?可愛いくなんかねーよ!!」
そういって照れ隠しか、私に背中を向けた。
でも、耳がまだ赤い。
「私、大河くんのこと勘違いしてた。大河くん可愛い!!」
少し面白かったから、可愛いを連呼してみた。
相変わらず私に背中を見せながら、「うるせー」とブツブツ言っていた。