「と、とりあえず私は美羽待つから今日は帰れないの。」
ため息まじりで気が抜けたように話す。
色んなことがグルグル頭の中で回転してる。
正直早くコイツ(はちみつ)から逃れたい。
それを空気で察したのか、はちみつは「わかった!!」とまたもや悪どい笑顔を私に向けてカバンを持って、教室のドワに向かっていった。
あれ?以外といさぎいいじゃん。
そんなはちみつをみて、私はホッと胸をなでおろした。
するとはちみつはドワの前でピタッと止まって、さっきの笑顔とは別人のような真剣な顔で振り向いた。
「今日はとりあえず星奈に嫌われたくないから帰るけど、今度はいさぎよく帰らないからね?」
「なっ!?一生君と帰ることはありませんから!!」
「え?だって星奈さっき、今日はって言ったじゃん。今日はってことは違う日はいいってことでしょ?」
そう言うとニヤッと口の片端をあげて、いかにもムカつく顔をした。
こ、こいつ…
めっちゃムカつく…。
「じゃあ!!そんなわけで星奈、今日はばいばい♪」
片手をあげてきらびやかな髪をなびかせ、清々しく帰宅していったはちみつ野郎。
ムカつくけど、いなくなったこの優越感!!
ハンパない!!
はちみつに勝ったという優越感がたまらなく込み上げてきて、思わずガッツポーズ!!