思わず大声が出てしまった。









「そ…そっか。なんかごめんね？」









少し焦ったように逃げ帰っていく女子たち。









「ちょっとあんな言い方ないんじゃない？向こうは勇気を振り絞って言ったんだよ？」









私は少し怒り口調で言った。









「じゃあ星奈は、自分が興味ないのに相手が可哀想だからって思わせ振りな態度とるの？」









「そ…それは。」










「僕はその方が可哀想だと思うよ？」










相変わらずヘラヘラしながら言っているが、確かにそのとおりだった。









「だから、俺は星奈以外の女子には一切尻尾をふらない。」









どきっ。










思わず赤面してしまう自分が情けない。









でも、そんなに真っ直ぐ見られたら誰だってこうなるだろう。









そんな私を見て、ニコッと笑いかけてきた。









私はその時確信した。









こいつはハチミツなんかじゃない。









ただの鬼畜な変態だと。









私はますます陸くんが苦手になってしまった。