やっと「長谷川星奈」と書いてある机を見つけ、イスにもたれた。









つ、つかれたあ~









初日でこんなに疲れるって…どゆこと?










「星奈♪私、星奈の前の席なんだよー!!」










なんで気づかなかったのかは知らないが、気づけば美羽が前の席にいた。











「美羽ぅ♪やったねえ!!」









ちょっとだけ元気でた!!










「ってか、星奈さぁ。いつのまにハチミツ王子と仲良くなったの?」









「え?ハチミツ王子?」









あ、そういえば美羽がこのクラスに2人の王子様がいるっていってたような?









その片方がハチミツ王子って呼ばれてるんだ~










って、仲良くなったって!?










ま、まさか…










私は直感的にいつの間にか女子に囲まれている佐々木陸を横目で見た。









すると陸くんとたまたま目があってしまった。









すかさず陸くんは私に向かって、あの意地が悪くて憎たらしい笑みをむけた。









「僕、ハチミツ王子なんだって~♪」









ずいぶん上機嫌だな…。










私はそんな陸くんから視線を離した。









「美羽?なんでハチミツ王子なの?」








「髪の毛の色と、あの甘いフェイスでしょ?しかも、ほかの女子いわく、佐々木くんからいつもホンノリとハチミツのにおいがするらしいよ。だからじゃないかな?」









確かに、顔はそこらへんの男と比べ物にならないほどいい。










しかも、ハチミツのかおりがなぜか陸くんからしたのも覚えている。









そう考えていると、ふと疑問が浮かんだ。









「そういえば、もう一人の王子って誰?」









美羽は待ってました!!と言うようなドヤ顔で私に話しだした。