「誰かの彼女!?」


「ほとんどの族は、No.1になろうとして水狼を潰しに来ます。……でも正攻法じゃ適わない。

だから水狼の弱みを握れば、潰しやすくなると考えるものなんですよ。」


「つまり…、あたしが狙われるってこと?」


「物分かりが良くて助かります。……誰かさん達とは違って。」


"誰かさん達って誰?"って聞こうとしたけど、身の危険を何となく感じたから聞くのをやめた。


「勘違いとは言えど、もう広まってしまったものは取り返しがつきません。

だから瑞華を姫にして、俺達水狼が責任を持って瑞華を守ろうというわけです。」