「ありがとう……助けてくれたの?」


あたしがそう言うと、紫苑は顔も真っ赤にした。


「あぁ……悪いかよ//」


これ…、ホントに紫苑……?


あたしが知ってる紫苑は、あたしに厳しかったよね……?


ちょっとだけ……、仲間として認めてもらえたのかな……?


「あり……がと……。」


「瑞華が無事ならいい。……これでも着てろ。」


「えっ……。」


手渡されたのは、今まで紫苑が着ていたパーカー。


それをわざわざ脱いで、あたしの背中に羽織ってくれた。