柚歩さんは心臓のど真ん中を撃たれていて、病院に着いた頃にはもう息をしてなかったらしい。
それからしばらく経って葬儀が行われた。
水狼と傘下の族がほとんどだったが、俺は会場には行ったものの、遠くから眺めているだけだった。
まだ受け入れたくなかったってのもある。
でもそれ以上に、"妹"に会いたくなかった。
……罪悪感でいっぱいだったから。
「そんな遠いところで、何シケた顔してるんですか。」
「……尚希か。」
「そんな顔、総長には似合わないよ。」
「そうだぞー?そんなんじゃ総長なんて務まらねぇぞ。」
彰人に零也も……。