「はじめまして、水姫さん。」


「は、はじめまして…。」


「あたし小野寺結以。結以って呼んで?」


「あたしは陽月瑞華…。」


「瑞華…ね。そんなに固くなんなくていいよ?あたしどっちかっていうと、瑞華の味方だから。」


「味方…?」


「そ。あたしね、水狼の専属スパイなの。」


「スパイ…!?」


「聞いてたでしょ?さっきの電話。」


さっきの電話……。


「じゃあ、紫苑って…。」


「瑞華の知ってる、その紫苑だよ。水狼7代目総長、凛咲紫苑。」