桜が舞う春のある日。
私は大好きだった先輩にとうとう告白した。



「先輩!私、ずっと先輩の事好きでした!」




「ごめんね、僕好きな子がいるんだ…」



大好きな先輩。
けどあたし、今ふられた?
私…私、失恋しちゃったんだ。



「ですよねぇ、先輩はモてますし。
 えっと呼び出してすみませんでした」





これ以上ここにいたら泣いてしまう。
目に溜まった涙をギリギリまでおさえる。




「いや、こっちこそごめんね」




どうして先輩はそんなに優しいんですか?
やっぱり私先輩の事諦めれないです…。
けどこの想いは、先輩を傷付けてしまうかもしれない。



「グスッ…どうして私じゃだめかな?
 フッ…ウッ…やだよ…」




学園にある庭園で倒れ落ちるかのように
小さく丸まり座り込む。
春なのに肌寒い風が頬を滑っていくように
通り抜ける。




「どうして…グスッ」




次から次へと落ちてくる
涙は止まる事を許さない。