不良少女とストーカー!?②~新たな出会い達~






この人に会ってから
私はおかしい…。

いや、十分この人もおかしいけど。


「んじゃ俺はこれで。」




「待って!!」




「ん?」


せっかく名前を聞けたのに
もうお別れしちゃうなんて……。


「……。」




「なんだよ。」




「……アドくらい教えなさいよ…//」


自分からアドを聞くなんて
瓜生君以来初めてだ。

あれ?

そういえば私…

あんなに瓜生君のこと考えてたのに

いつの間にか考えてなかった。


どうしてだろう―――。










「もっと言い方あんだろ。」




「う、うるさい!!
とっとと教えなさい!!」


こんな口調だけど
内心はすごくドキドキしてる―――。

どうして?


「はいはい。
しゃーねぇな、ほら赤外線。」




「あっ…、ありがとう///」


どうしてアドを手に入れただけで
こんなにうれしいんだろう―――。


「あのさ…。」




「ん?なに?」


話しかけられただけで
ドキドキしてる―――。


「あんた、俺と付き合わねぇ?」




「え……。」












「悪いけど俺、あんたに一目ぼれした。
だから俺と付き合って。」


断らなきゃ…。
私は瓜生君のことが…


好きなんだから…。


「本気ってこと?」




「あぁ本気。」




「拓、あんた私を泣かしたら
許さないから…。」


あれ?

どうして勝手に口が動くの?


「それってどういう意味?」




「だから……私を捨てたら
ぶっ飛ばすって意味。」




「……了解。」


私の本心もやられたみたい。
この拓という男に…。

そう…私はこの男に…



恋をしてしまった―――。


誇景said ~end~












「っつーことだから。」


……あたしは今
すごい話を聞いた気がする…。


「……えぇぇぇ!!!!」




「うるせぇよ、平野。」


なぜ……なぜ…
拓と誇景さんが

付き合うことになってんだ!?


「いつ、どこで、どうやってあの
翔太大好き人間を落としたの!?」


あの誇景さんが
翔太以外を好きになるとは

思ってもいなかった…。


「いつかもどこかも忘れたけど
ナンパ助けたってのは
覚えてる。」


それだけかよ!!!

拓…あんたって本当は
すごい人なんじゃないかな?











「……スゲー。」




「俺もふられてすぐだったから
好きになるとは思ってもなかった。」


さらっと言ったけど
拓は真央美にふられてしまった。

なんでも…

‘‘今は蓮しか見てない’’と
言われたらしい…。


「あたし…受け入れるべき?」




「俺は受け入れてほしい。
色々あったけどさ、
好きになっちまったもんはどうにも
できないしさ。」


確かに…そうだよね。
誇景さんも拓も本気みたいだし

受け入れないといけないよね。


「あたし受け入れるよ。
だって拓はあたしの友達だもん!」




「サンキューな、平野。」












「じゃぁなんか奢るよ。」




「やったぁ~♪
んじゃファミレスのチョコパフェね♪」




「はいはい。」


拓はなんだかハッピーオーラが
出てる気がする。

それだけ好きなんだろうな…
誇景さんのこと。


「あっ。」




「どしたの拓?」




「そろそろだ。」


何が?


「3・2・1!『♪~~』」


ん?
拓の携帯が鳴り出した。
しかも、
カウントダウンぴったりに…。











「ごめん、出る。」




「あっいいよ。」




「もしもし、あぁ平野といる。
大丈夫大丈夫、はいはい―――」


誰と話してるんだろう…。
あたしの名前言うってことは

あたしの知り合いってこと?


「じゃぁ切るよ。
平野とファミレス行くから。はぁ!?
何いってんの!?」


なんだか…
口論になってるけど…。


「ん~…どうせ言っても聞かないんだろ?
だったらいいよ、好きにして。」


え?
もう終わったのかな?

まぁいいか!


「ごめん、平野。
長話してて…。」




「いいよ、全然♪」










「本当にゴメン…。」


拓があたしに謝っている。
理由はこれ。


「どうして美咲ちゃんが拓といんの!?」




「美咲、これは浮気じゃないのか!?」


どうして…
ファミレスにチョコパフェを
食べに来ただけなのに…


「誇景さん、翔太……
なんでいんの!!!?」


っとまぁ…
2人が来ちゃいました…。


「なんでってこっちのセリフよ!」




「そうだ美咲!!
なんで2人でファミレスなんかに!」


何を言ってもこの2人は
ダメと言いそう…。












「2人とも落ち着いて…。」




「「落ち着けるか!!!」」


まぁ…息もぴったりで
すばらしいですわね……。


「誇景さん。電話でも言ったでしょ?
大丈夫だって。」


その大丈夫だったのか…!!


「2人が友達なんて知ってるけど
拓は美咲ちゃんが好きだったんでしょ!?」


うわっ!!
本人がいる前で堂々と言っちゃうね…。

誇景さんって本当はかなりの
毒舌なんじゃ…。


「そうだぞ!少年!!
美咲は俺もだからな!!」


翔太も混ざってるし…。


「はぁぁぁ……。
まだ分かってないわけ?」




「何をよ!!」