side*優

あたしが、まだ10歳にもなってなかった頃…。
クラスの男子から、酷い虐めを受けていた。

"キモい"とか、
"ウザイ"、"汚い"、
"バカ"、"カス"、"クズ"、
"ドジ"、"キエロ"…。
言葉だけなら
まだいい方。

気がついたら、
暴力までも、受けていた。

──『優ちゃん。
あたし、優ちゃんの友達だから!』
『此奴に友達とかいらねぇだろ。てかさ、話しかけんなって』
『いやだ!』
『話しかけんなよ!!』──

次の瞬間…。

───ボコッ
───ガシャンッ

男子が投げた花瓶が割れて、
破片が飛ぶ。
そして。
あたしの左肩から左手首を、思いっきり傷つけた。

たくさん血が出て、
意識が途絶えた…。