「入学式が始まりますので、並んで下さい!」

先生の声と同時に、皆が並び始める。

私は名簿で1番目だった。

「ねえねえ、名前、何て言うの?」

声を掛けてきたのは、名簿の1つ後ろの子。

「蒼井沙耶、って言います!」

「そうなんだ。アタシ、鮎川美織って言うの!宜しく!」

美織ちゃんは、笑顔で答えた。