私は蒼井沙耶。

今日から高校生!

初めて切るブレザーの匂いが、鼻をくすぐる。

まだ実感わかないなあ・・・。

ドキドキしながら教室を開けて、ドアの下をくぐる。

「おー!沙耶じゃん、同じクラスか!高校でもよろしくな!」

声をかけてきたのは、中学が同じだった福島空。

中学のころから仲が良くて、お互い下の名前で呼び合っていた。

私はひそかに、空の事が前から好きだったから、嬉しかった。