私は電話を切った


「佐々木森、」


そして部屋の隅にいる佐々木森を呼んだ



「はい、お嬢様」



なんて早いのかしら。


とくに走ってもいないのにもうここまでくるなんて。


足が長いって便利ね



「私、ケータイ小説が欲しいの。だから明日の放課後本屋に寄っていけないかしら?」



ダメ?という視線を送ってみる


すると佐々木森は困ったように笑った


「お嬢様、明日はピアノのレッスンがございます。


ですので、私が用意しておきますよ」



「ほんと?ありがとう!!!」



私はにっこり笑った



私が笑うと佐々木森も笑う





あぁ、明日が楽しみだなぁ