でも、すぐにまたそのぬくもりに戻った



「え?」


「ばぁ~か、」

な?!


「バカって何よ!!」


せっかく人が一生懸命言ったのに



「辞めるよ、俺」


・・そっか



そうだよね、こんな迷惑な女がいる屋敷なんか働きたくないものね


「そのかわり俺、真理寧のホントの彼氏になる、偽じゃなくて」


つっと止まったはずの涙が頬を流れた


「嘘?」


「ホント、俺、真理寧のそばにいれるようにするために、執事になったんだから」


嘘・・・?


「だけど、真理寧全然気がつかないからさ。


しかも、恋愛しなさいとかいうし・・・



でも、まぁ、それもきけたかな」




にっこり笑って言う剣




つられて私もにっこり笑った