「同じ中学のやつに聞けば簡単だよ」 「勝手にすれば…」 「兄貴に聞けばケータイ番号もわかるだろうし」 上杉隼人は人を脅しながら、ニコニコ笑う。 悪趣味なやつ…。 「ケータイの電源切っておくから大丈夫」 「それじゃ、ホントにオレに残された時間はあと僅かかよー」 この世の終わりかのように、彼は机に伏せた。 時間がどんだけあっても、 アタシに恋をさせるなんてルールは、最初からフェアじゃないのに…。