だが…

ヒュッ

ドコッ

「グッ!?」

「…まず一人。」

正面から襲い掛かる男の頬を真横から蹴り、壁に打ち付けた。

と思った次の瞬間には後ろから襲おうとした男のみぞおちに肘鉄が入っていた。

「ガッ…!!」

「二人目」

それから、彼女は瞬く間に男達を倒していった。

なびく黒髪はまるで彼女の背に羽根があるかのように見え、美しく、儚く見えた。

流「…なるほどな。だから、黒蝶か」

気が付くと、僕らは彼女から目が離せなかった。