「私?私はこの辺りを取り仕切っている者よ。
黒蝶…聞いたことない?」
少女はセーラー服を着たとても可愛らしい子と、昨夜の格好をした彼女だった。
「黒蝶…だと…?」
黒蝶の名を聞いた瞬間、不良達は一気に青ざめた。
「私の大事な妹をナンパするなんて良い度胸ね?」
「なっ、妹!?」
「ひ、姫…」
クイッとパーカーの裾を引く子が黒蝶の妹なんだな。
「桃は下がってな。すぐに片付けるから」
深く帽子を被ってるから顔は見えない。けどその口元はニヤリと笑っていた。
「クソッ!全員で行くぞ!!」
バッと全員で黒蝶に襲い掛かる不良達。