「…ふぅ、最近は子供相手に絡む奴もいるのか。

君達、平気?」

先程と違い優しい声で問いかけてくる。

涼「あ、ありがとうございます。」

流「あんた何者?」

感謝の言葉より先にそれですか貴方は!

だけど、彼女は気分を害したこともなく

「この辺りは私のシマでね。人は私を黒蝶と呼ぶよ。」

どうして黒蝶なんだろうね?と笑う彼女。
確かに蝶には見えない。

「君達、中学生?夜の繁華街は危ない。もう帰りな。」

涼「貴女も…」

「私は平気。ここは私のシマだって言ったろ?」

クスリと笑い向きを変えた。

流「お、おい」

「真っ直ぐ家に帰りな。ここにいたらまた危ない目に遭うよ。」

それだけ言い残し彼女は闇に消えていった。