成瀬先生のお見送りが終わったのか、教室へ戻る4組の子たちが廊下を通過していく姿が見え、まるで自分のことのように栞は得意げに言った。




それもまた嬉しい。



やっぱり、友達はいないよりいた方がいい……





「案外まんざらでもないんじゃないの?」



栞の興奮メーターはいつも以上に上がる。



『なにが?』


「なにがって…成瀬先生に決まってんじゃん!」


『そんなわけ……ないよ』