『じゃあ、失礼しました』




最後にそう言って生徒会室を後にしようとして




『志摩先輩も真剣に恋愛してたんだね。彼女に』




あたしはスカートを翻して、後ろを振り返った。



久し振りに心の底から見せる笑顔で。




「えっ…」と、志摩先輩は突然振られた自分の事に一瞬戸惑った顔を見せたあと、「まあな」と照れたような笑みを浮かべた。




「…彼女も真剣に恋愛してた。だから俺は、彼女の選んだ道を応援しようと思う」


『そんな風に愛された彼女が羨ましい』